CLTmat(Cross Laminated Timber mat)とは

敷鉄板に代わる、新たな木質資材 CLTmat
国土交通省NETIS登録済

CLTの木質材料ならではのメリットを活かした敷板です。
従来は敷鉄板を使用していた土木工事での仮設道路や資材運搬路、作業ヤードなどでCLTmatを使用することにより、木質材料ならではのメリットが期待できます。
※CLT…ひき板(ラミナ)を並べた層を板の方向が直交するように重ねて接着した大判パネル

CLTmatの特長と用途

CLTmatは、CLTを活用した仮設資材であり、「仮設道路」「ヤード」「住宅外構」「イベント会場での仮設床」など、様々なシーンでの活用が可能です。
従来、これらの用途では主に敷鉄板が使用されてきましたが、CLTmatは木材ならではの軽量性や環境負荷の低減といったメリットを活かし、より柔軟な活用が可能です。特に、CLTmatは敷鉄板と比較して、製造から運搬までに発生する炭素排出量を約90%削減することができるため、環境負荷の低減に大きく貢献します。

土木現場での仮設道路

ヤード (木材チップ製造現場にて)

住宅外構 (住宅の駐車場に使用)

CLTmatを利用するメリット

経済性


軽量(比重は鉄の1/17)のため
効率的な輸送敷設が可能

断熱性


猛暑期の敷板上の温度が低い
熱伝導率が低いため
雪上利用の際に沈下しにくい

防滑性


滑り抵抗係数(CSR値)
敷鉄板より高いため滑りにくい

環境性


製造~廃棄までのCO2排出量
敷鉄板の1/10

静粛性


落下物体の衝撃音低く静か

CLTmat 製品概要(曲げ剛性、曲げ強度、めり込み強度、滑り抵抗値)

1.曲げ剛性(Bending Stiffness)

CLTmatの曲げ剛性は、敷き鉄板と比較して優位性があることが示されています。

項目敷き鉄板 (22mm厚)CLTmat(S60 90mm厚 強軸方向)剛性比 (CLTmat/敷き鉄板)
曲げ剛性(E・I)1.82 × 1011N,mm23.51 × 1011N,mm1.93
  • CLTmat(S60 90mm、強軸方向)の曲げ剛性は、22mm厚の敷き鉄板と比較して、約1.93倍高い結果となっています。
  • この高い曲げ剛性は、材料の「曲げにくさ」(たわみにくいこと)を示しています。
  • CLTの既製品の仕様(スギ材を使用)における基準強度の曲げ剛性(E)は、強軸方向で5770N/mm2から4720N/mm2の範囲であり、弱軸方向では4000N/mm2から3000N/mm2の範囲となっています(製品構成による)

2.曲げ強度(Bending Strength)

CLTmatの曲げ強度は、輪荷重との比較において、十分な強度を有すると判断されていま
す。

  • CLTmat(MX60 90mm、横幅方向)と輪荷重(重量 10t)との強度比較検討が行われました。
  • 検討の結果、CLTmatの強度が輪荷重を上回ると判断されています。
    〇 必要な曲げ強度 (fbclt) は 8.45N/mm2
    〇 CLTの曲げモーメント (fbclt⋅Zclt) は2.28×107N/mm2に相当します。
  • 基準強度表における曲げ強度 (Fb) は、強軸方向で 12.67N/mm2から10.37N/mm2の範囲であり、弱軸方向で10.80N/mm2から 8.10N/mm2の範囲となっています(製品構成による)

3.めり込み強度(Bearing Strength)

CLTの設計データとして、めり込み強度の基準値が定められています。

  • スギ材を使用したCLTの基準強度表において、めり込み強度 (Fc⊥) は 6.0N/mm2と設定されています。

4.滑り抵抗値(Slip Resistance Value / CSR 値)

CLTmatの滑り抵抗に関する検証は、土木利用技術の開発の一環として行われました。これは、敷き鉄板との比較において、CLTの優位性となる静的性質を定量的に明らかにすることを目的としています。

  • 滑り抵抗の測定には、CSR (Coefficient of Slip Resistance) 値が用いられました。
  • CLTmatと敷き鉄板を対象とした測定結果では、乾燥状態と湿潤状態の両方でCSR値が測定されています。
    〇 乾燥状態のCLTmatの平均CSR値は、0.82 から 0.62 の範囲で測定されています。
    〇 湿潤状態のCLTmatの平均CSR値は、0.85 から 0.61 の範囲で測定されています。
  • 測定の結果、CLTmat の強軸方向と弱軸方向の CSR 値には大きな差は見られなかったとされています。

ただし、これらのCSR値は、CSRの測定対象ではないCLTmatと敷き鉄板で実施されており、実際の現場で使用するためには、CLTmatについて、強軸部分と弱軸部分でのCSR値を比較するなど、さらに定量的に明らかにする必要があるとされています。

製品概要まとめ

CLTmatは、敷き鉄板と比較して曲げ剛性において高い性能を示し(約1.93倍)、また、10t輪荷重に耐えうる曲げ強度を有しています。さらに、めり込み強度として 6.0N/mm2の基準値が設定されています。滑り抵抗に関しては、乾燥および湿潤状態においてCSR値がおおよそ0.61から0.85の範囲で測定されています。これらの特性は、CLTの土木利用技術としての適用を支持するものです。

使用例

林業工事現場

車両待機場